株やFXのような相場の値動きがなく、平均5~6%の高い利回りでほったらかし投資ができるソーシャルレンディング投資。しかしいざ投資を始めようと思っても、ソーシャルレンディングを運営している会社は10社以上もあるので、どれを選べばいいのか分かりませんよね。
さらに、
- ソーシャルレンディング会社を選ぶ際のポイントが分からない
- 会社によって何が違うのかよく分からない
- できるだけリスクが少ない会社を選びたい
とお悩みの人もいるでしょう。
そこでこの記事では、
- 初心者がソーシャルレンディング会社を選ぶ際のポイント
- 初心者におすすめのソーシャルレンディング会社とその特徴
- ソーシャルレンディング投資の注意点
についてくわしく解説します。
ソーシャルレンディング会社選びのポイント
初心者の人は、ソーシャルレンディング会社を選ぶ際に以下のような点を考慮して選ぶとよいでしょう。
- ソーシャルレンディング会社の信頼性(会社の規模や上場企業なのか、など)
- リスクを減らす対策(担保や独自の仕組み)
- 手数料の有無
- 最低投資金額
ソーシャルレンディング運営会社は中小企業であることも多いのですが、中には大手企業グループや上場企業が運営しているところもあります。信頼性の高いところを選べば、ソーシャルレンディング会社自体が倒産してしまうリスクを減らせます。
また、ソーシャルレンディング会社は案件に担保を付けたり、独自の仕組みを採用したりとリスクを減らすための対策を行っているので、対策がしっかりした会社を選びましょう。
そしてソーシャルレンディング投資でかかる手数料は、入金手数料と出金手数料です。入金手数料は投資家負担ですが、出金手数料は無料のところがあるのでできるだけ手数料がかからない会社を選ぶといいですね。
最低投資金額は1万円がほとんどですが、1円から投資できるところもあります。
ソーシャルレンディング初心者におすすめの会社
ソーシャルレンディング投資ではリスクを減らすため分散投資が望ましいので、会社も複数利用することをおすすめします。
それでは、初心者におすすめの会社を紹介していきます。
SBIソーシャルレンディング
SBIソーシャルレンディングは、SBI証券や住信SBIネット銀行などの金融大手SBIホールディングスのグループ会社が運営しています。運営会社への信頼性が高いため人気があり、ソーシャルレンディング会社の中では最大手です。
そして2019年12月時点では、SBIソーシャルレンディングに登録した投資家はなんと4万人を超えています。
利回りは3~10%で、以下のような企業向けに貸し付けするファンドが多いです。
- 不動産デベロッパー(不動産を取得し、開発等を行う事業者)
- 太陽光発電事業者
- 不動産担保ローン事業者(不動産を担保にローン事業を営む事業者)
不動産担保ローン事業者ファンドは文字通り不動産の担保が付いているので、お金を借りた企業が返済できなかったとしても、担保を売却することで元本を回収できる可能性は高いです。
実際、過去に貸し倒れが起きた際に、担保を売却することで返済しています。
SBIソーシャルレンディングでは出金手数料が無料です。また、住信SBIネット銀行の口座を持っていれば利用可能な「クイック入金サービス」を使うと入金手数料も無料になるので、手数料無料で利用できますよ。
SBIソーシャルレンディングは1万円から投資でき、毎月分配金がもらえます。
OwnersBook(オーナーズブック)
OwnersBookは、東証マザーズに上場している株式会社ロードスターキャピタルが運営しているソーシャルレンディング会社です。非上場企業に比べると、運営会社への信頼性は高いですね。
利回りは2.5~5%で、1万円から投資可能です。OwnersBookは不動産案件に特化しており、不動産のプロが厳選した案件しか取り扱っていません。
そして、すべての案件で不動産担保が付いているのもおすすめポイントです。ソーシャルレンディングでは無担保・無保証の案件も多いので、案件すべてに担保が付いているというのは大きなメリットです。
入金手数料は投資家負担ですが、他行宛ての振り込み手数料が無料になるサービスがついているネット銀行を利用すれば無料にできます。また、出金手数料は一律300円(税別)です。
毎月配当を分配するソーシャルレンディング会社が多い中、OwnersBookは「3,6,9,12月の末日より20日前後を目途として配当を実施」としているため、分配金がもらえるのは3か月に1度です。
クラウドバンク
クラウドバンクは日本クラウド証券が運営しているのが特徴で、証券会社が運営しているソーシャルレンディング会社はクラウドバンクが業界初です。
また、クラウドバンクは第二種ではなく第一種金融商品取引業者です。ソーシャルレンディング事業者のほとんどが第二種金融商品取引業者ですが、クラウドバンクは登録要件がより厳しめの第一種金融商品取引業に登録しています。第二種にはない登録要件「自己資本規制比率(財務の健全性を測る指標)による規制」では比率が120%を下回った場合、金融庁がクラウドバンクに対して業務改善命令等を発することができるようになっており、一定水準以上の自己資本規制比率を維持しています。
クラウドバンクの実績平均利回りは6.99%と高めで、1万円から投資でき毎月分配金がもらえます。
2019年6月時点では融資元本回収率100%と、元本割れしていません。クラウドバンクでは、案件ごとに融資額を上回る評価額の担保などをすべての案件に設定するようにしているので、融資先からお金を回収できない場合でも元本を回収できる可能性が高い仕組みになっています。
また、以下のセキュリティ対策にも力を入れています。
- サイバー攻撃対策
- システム障害対策
- 情報セキュリティ 管理態勢構築
参考:https://www.scutum.jp/information/case_studies/waf_case_1703_02.html
Funds(ファンズ)
Fundsはこれまでにない仕組みを採用していることが特徴のソーシャルレンディング会社です。
Fundsに参加できるのは上場企業グループだけと決まっており、上場企業であってもFundsの審査に通らなければ参加できません。
Fundsでは、「ファンド組成企業」と「融資を受ける企業」は同じ企業グループに属していることが条件なので、貸し倒れが起きる可能性はかなり低くなっています。Fundsの利回りは3%前後とすこし低めですが、この独自の仕組みから人気があります。
また、通常ソーシャルレンディングは「銀行からお金を借りられない企業」が利用して資金調達を行うのですが、Fundsでは少し違います。
Fundsに参加する企業は銀行からお金を借りられないわけではなく、あえてFundsで資金調達をすると個人投資家と接点ができるので、広告効果が期待できるのです。
つまり、Fundsを利用する企業は、融資を受ける目的だけではなく、ファンを獲得する目的もあるのです。
Fundsでは入金手数料は投資家負担ですが、出金手数料は無料です。先ほども言いましたが、入金手数料は他行宛ての振り込み手数料が無料になるネット銀行を使えば無料にできるので、手数料無料で利用できます。
そして、ほかのソーシャルレンディング会社の最低投資金額は1万円ですが、Fundsではなんと1円から1円単位で投資可能です。パソコンがなくてもスマホだけで投資できるのもメリットですよ。
分配金がもらえるタイミングはファンドによって異なり、以下の3つの内のどれかです。
- 毎月
- 毎四半期
- 満期一括
Fundsには、先着方式と抽選方式のファンドがあります。先着方式だとクリック合戦になり思うように投資できないこともありますが、抽選方式のファンドの場合はファンドの募集開始後すぐに申し込みができない人にもチャンスがありますよ。
ソーシャルレンディング投資の注意点
ソーシャルレンディング投資は初心者でも始めやすく、一度案件を選んで投資すれば満期になるまで何もする必要がないのでほったらかし投資ができます。
利回りは平均で5~6%、高いと10%を超えます。しかし、ソーシャルレンディングは投資なのでリスクは存在します。もし貸し倒れ(デフォルト)が起こると、最悪の場合は元本の大半は戻ってきません。
ソーシャルレンディングでは、ソーシャルレンディング会社がネット上で投資家からお金を集め、お金を借りたい企業に融資します。お金を借りた企業は元本と合わせて利息も返済しますが、この利息の一部が運営会社の利益となり、残りが投資家に還元されます。
そしてソーシャルレンディング会社のHP上で投資家に提示されている利回りは、融資先への貸出金利から運営会社の営業者報酬を引いた数字です。
想定利回り=貸出金利ー営業者報酬
投資家に提示されている以上の金利で融資されるので、利回りが高くなるほどリスクは高くなります。また、貸し倒れのリスクがあるので分散投資を心がける必要があります。
まとめ
ソーシャルレンディング会社の信頼性やリスク軽減のための対策などから、初心者におすすめのソーシャルレンディング会社は以下の4つです。
- SBIソーシャルレンディング
- OwnersBook(オーナーズブック)
- クラウドバンク
- Funds(ファンズ)
リスク軽減対策があるとは言っても、ソーシャルレンディングは投資なのでリスクは0ではありません。利回りの高さに釣られず、堅実な案件を選んで投資しましょう。また、リスクを減らすため分散投資を心がけてくださいね。
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