reitと不動産投資、どちらも不動産に投資することにより利益を得る投資方法なんですが、実はいくつか相違点があります。
相違点をしっかり把握し、どちらが自分の投資スタイルに合っているかを見極める必要があります。
今回は、reitと不動産投資の違いについて詳しく解説していきますので、最後までぜひお読み下さい!
reitと不動産投資について
投資にチャレンジしようと、何かいい投資商品がないかインターネットで調べていると、株式投資やFXはもちろんのこと、「reit」や「不動産投資」という言葉を目にするでしょう。
投資を始めるにあたり、まず商品の特徴をつかんでおかないと後々大失敗をしてしまう可能性があるんです!
reit、不動産投資とは一体どんな商品なのかを、次項目でしっかり学んでおきましょう!
reitはここ数年で人気がでてきた投資信託!
reitとは、証券取引所に上場している投資信託の1つです。
投資信託は、複数の投資家から資金を集め、集めた資金を、投資家本人ではなく運用の専門家が株式や債券などの金融商品に投資する商品です。
reitは、株式や債券などではなく、「不動産」を投資対象としており、マンションやオフィスなどの不動産に投資し、家賃収入による利益や分配金を投資家に配布するものとなります。
reitは、マンションのみ、オフィスビルのみと1つの用途に特化した特化型タイプとマンションとオフィスビル、オフィスビルと駐車場など用途が複数にわたる複合型タイプの2種類に分類されるのも特徴の1つとなります。
不動産投資は、実際に不動産を購入する投資商品である
不動産投資は、皆さんがイメージするマンションや事務所などの不動産を購入し、それを賃貸し、家賃収入という利益を得るシンプルな投資商品です。
購入する不動産は、マンションや戸建、オフィスビル、駐車場と用途は様々です。
マンションや戸建は単身・ファミリー向け、オフィスビルは法人向けと用途によってターゲットが異なるため、不動産投資にチャレンジする場合は、ターゲット層をある程度を目星をつけて購入する不動産を決定する必要があります。
不動産投資には、「利回り」という不動産投資を成功させるための重要な指標があります。
単純に利回りが高ければ高いほど、利益を多く得ることができ、資産を増やすことができます。
インターネットに出回っている利回りは、諸経費を考慮していない「表面利回り」が多くなっています。
しかし、不動産投資を行うのに注目しないといけないのは、諸経費が考慮されている「実質利回り」となるので、今見ている利回りが、表面利回りなのか実質利回りなのかを見極める力が必要となります。
reitと不動産投資の違いとは
不動産に投資するという点は共通しているといえますが、実は、reitと不動産投資にはいくつかの相違点があります。ここからは、両者の相違点についてお話していきます。
購入資金には雲泥の差が!
まず、1つ目の違いは、購入資金です。両者を比較すると、圧倒的にreitの方が購入資金は少なくなります。
なぜ、reitの方が購入資金が少ないのか、それは、やはりreitが投資信託だからです。投資信託の特徴は先ほどお伝えした通り、複数の投資家から資金を集めます。
例えば、1,000万円のオフィスビルAを購入する場合、不動産投資は、1人の投資家が購入するので購入資金は全額の1,000万円です。
一方、reitは、100人の投資家がオフィスビルAに投資したいとなれば、1人あたり1,000万円÷100人で10万円となります。
すなわち、少額で投資できるreitは、「初めて投資にチャレンジするけど、大金はちょっと怖いな」という投資初心者の方には始めやすい投資商品といえます。
管理面はどっちがラクなの?
2つ目は、管理面について注目してみましょう!
マンション、オフィスビルなど不動産を購入し運用するには、借主が問題なく使用できるよう管理をしていかなければなりません。
管理には、
- 共有部分の清掃、点検、メンテナンス
- 入居後のトラブル対応(隣人の騒音や鍵の紛失など)
- 未払い家賃の督促
など、意外にたくさんの項目があります。
不動産投資の場合、上記のような管理は管理会社に委託している以外では、不動産の購入者、すなわち投資家本人が行わなければなりません。
一方、reitの場合、投資家は証券会社で商品を購入さえすれば、それ以降の不動産の運用や管理は専門家が行ってくれるので、管理について気に掛ける必要がありません。
管理に関しては、reitの方がラクという結果になります。
それぞれどういった費用がかかるの?
3つ目は、費用面です。
reitで発生する費用には、
- 購入時手数料
- 信託報酬
などがあります。
購入時手数料とは、商品を購入する際に発生する費用で、証券会社によってパーセンテージは異なります。中には、購入時手数料が発生しない証券会社もあるのでチェックしておきましょう!
そして、投資信託は、専門家によって運用してもらうかわりに、信託報酬という費用が発生します。
信託報酬は、運用中に差し引かれるので、実際の利益は信託報酬分少なくなります。
不動産投資で発生する費用には、
- 不動産取得税や登録免許税、固定資産税などの税金
- 仲介手数料
- 修繕費
などがあります。
不動産取得税や登録免許税は購入時、固定資産税は、不動産保有中に発生する税金です。
仲介手数料は、不動産会社を介して購入した際に発生する費用です。
そして、修繕費は、不動産に不具合が発生し、借主が住むのに不都合となった場合に、発生する費用です。なので、修繕費に関しては、不具合のレベル、発生頻度に応じて金額が異なります。
reit、不動産投資もそれぞれ様々な費用が発生しますが、不動産投資は、税金、仲介手数料だけでも数十万円、修繕費も同じ時期に不具合が生じると大きな出費となります。
reitは、費用としては手数料のみなので、不動産投資よりもreitの方が安くなります。
手数料はreitの方が安くなりますが、利回りに関しては、reitよりも不動産投資の方が平均的に高めになっています。
手数料などの費用を抑えたいのか、利回りに重点をおきたいのかによって投資商品を見極めるといいでしょう。
将来、資産として残せるのは?
最後は、資産として残せるのはどちらかという点です。
結論から言うと、資産として残せるのは、不動産投資となります。
reitも不動産投資も売却してしまうと、資産として手元に残りません。
reitの場合、不動産に投資する商品ですが、実際に購入するのは実物不動産ではなく証券化された証券のため、保有していても実際には対象の不動産を自由には使えません。
一方、不動産投資は、実際に購入するのは不動産になるので、賃貸するのをやめたとしても、不動産自体は手元に残せます。
もちろん手元に残った不動産を、数年後に賃貸を再開するのも良し、マンションとして賃貸していたものを事務所として用途変更するのも良し、使い道は自由です。
もし、将来、自分の資産として自由に不動産を使用したいという考えがあるのであれば、reitよりも不動産投資をおススメします!
まとめ
同じ不動産を投資とした商品でも、reitと不動産投資では全く違った性質を持っているのをお分かり頂けたでしょうか?
両者の違いを把握し、どちらの商品が自分に合っているのかをよく考え、無理のない範囲で投資を行うようにしましょう!
本ページの内容は掲載時点での情報であり、最新情報は必ず各公式サイトにてご確認をお願いいたします。