「ワンルームマンションの家賃はどうやって決めたらいい?」
「ワンルームマンションの家賃は築年数で変わる?不動産会社に聞くのはどう?」
など、ワンルームマンションの家賃の決め方に関して疑問を持っている方は多いです。家賃をいくらにするかで入居率や収益が変わってくるので、疑問を持つことは当然のことと言えます。
適正な家賃設定ができれば高い入居率を維持でき、安定した賃貸経営が可能です。しかし、そうでない家賃にした場合は、満足する収益を出すことはできないでしょう。
そこで今回は、ワンルームマンションの家賃を決める3つの方法について紹介しています。この記事を読めば、適正に家賃設定ができ、安定した賃貸経営ができるでしょう。ぜひ、ご覧ください。
ワンルームマンションの家賃設定方法
ワンルームマンションの家賃を設定する際は「経年劣化によって下げる」「周辺物件と比較する」などが大切になります。適切な家賃設定ができれば、
- 入居者を確保しやすくなる
- 入居率が高くなり収益を出しやすくなる
などのメリットがあります。逆に、適切な家賃設定ができていないと、
- 入居者が集まらない
- 入居率が低く赤字経営になる可能性がある
というデメリットがあります。安定した賃貸経営をするためにも、以下3つの家賃の決め方について確認していきましょう。
1.築年数で下げる
2.不動産会社に相談する
3.賃貸サイトで周囲と比較する
1.築年数で下げる
ワンルームマンションの家賃の決め方の1つが、築年数の経過とともに家賃を下げることです。一般的に、どのワンルームマンションも築年数が古くなるほど家賃は安くなります。
そのため、新築当初に設定した家賃がずっと続くわけではありません。シミュレーションを立てる際も、家賃が下落することを想定していないと、実際のものと大きく異なってしまいます。
三井住友トラスト基礎研究所の「不動産の経年による賃料下落推移」の中に、アットホームのデータをもとにした「タイプ別築年数別の理論資料指数(東京23区)」によると、築年数と家賃下落率の関係性は以下のようになっています。
●シングル(18㎡以上30㎡未満)
- 築3年〜築10年:下落率1.7%/年
- 築11年〜築20年:下落率0.6%/年
- 築20年以降:下落率0.1%/年
- 平均:下落率0.8%/年
●コンパクト(30㎡以上60㎡未満)
- 築3年〜築10年:下落率2.2%/年
- 築11年〜築20年:下落率0.9%/年
- 築20年以降:下落率0.7%/年
- 平均:下落率1.2%/年
シングル・コンパクトどちらのサイズも築3年〜築10年までが最も下落率が高いです。築10年以下の物件はライバルが新築になるので、家賃面で勝負せざるを得ません。そのため、家賃相場が最も下がりやすい時期になります。また、「新築」ということで高めの家賃設定ができる新築プレミアムが終了することで、一気に家賃が下落することもあります。
築11年〜築20年になると、家賃下落のスピードは一気に緩くなります。築年数に対してこだわりをもつ借主が少なくなるからです。「築14年」も「築16年」もそれほど印象は変わりません。そのため、経年劣化からの家賃下落が緩和されます。築20年以降になると、さらに下落スピードは緩くなります。
また、総務省統計局物価統計室の「借家家賃の経年変化について」によると、非木造共同住宅の下落率は0.76%/年、木造共同住宅は0.84%/年となっています。
このように、三井住友トラスト基礎研究所と総務省統計局物価統計室の調査によると、ワンルームマンションの年間の家賃下落率平均は0.75%〜0.8%前後ということです。
どんなに魅力的な立地で豪華な設備のワンルームマンションでも、築年数が古くなると家賃は下がります。年平均0.75%〜0.8%の下落率を想定して、事前にシミュレーションをしておきましょう。特に、築10年までの時期は家賃下落スピードが急です。周囲の相場と照らし合わせて適切な家賃を設定する必要があります。
2.不動産会社に相談する
家賃を決める際は不動産会社に相談をしましょう。不動産会社は周辺相場やライバル物件、市場動向を把握しているからです。そのため、適切な家賃を設定することができます。
たとえば、
- 周辺物件より家賃が高い
- ライバル物件の設備が充実していて人気がある
- 不景気になり家賃が安い物件が求められている
などの状況の場合、適切な家賃をアドバイスしてくれるでしょう。ただし、「信頼できる不動産会社」に相談をすることが大事です。そうでない不動産会社に相談をしても、良いアドバイスをもらうことは難しいでしょう。
不動産会社を選ぶ場合は「実績」や「評判」「担当者」を複数業者で比較することをおすすめします。実績豊富で口コミ・評判が良く、担当者の対応も優れている業者であれば
良い結果が期待できます。逆に、実績が乏しく評判や担当者の対応が悪い業者だと、良い結果は期待できません。アドバイスされた家賃を設定しても、入居者確保できない可能性があります。
信頼できる不動産会社を見つければ、適正な家賃を設定できるので入居者もすぐに見つかりやすくなります。また、その後の対応も良いので高い入居率を維持できるでしょう。
このように、ワンルームマンションの家賃を決める際は不動産会社に相談するのが有効です。
3.賃貸サイトで周囲と比較する
ワンルームマンションの家賃を決める際は、賃貸サイトで周囲の物件と比較をしましょう。ライバル物件の家賃相場がわかれば、適正な家賃設定ができるからです。
- SUUMO
- LIFULL HOME’S
- アットホーム
- CHINTAI
- スマイティ
- マイナビ賃貸
- ホームメイト
- オウチーノ
など、たくさんの賃貸サイトがあります。地域や設備、築年数などを指定して検索できるので、ライバル物件の最新情報を確認することが可能です。
ライバル物件の家賃がわかれば、「A物件の方が立地や設備が魅力的なので、A物件よりは安くしよう」「B物件より築年数が浅く設備も良いので、B物件よりは高くても大丈夫」などのように家賃設定ができます。どれだけ魅力的なワンルームマンションでも、周囲より割高な家賃設定だと入居者は集まりません。
周囲のライバル物件の家賃状況によって、設定額は変わってきます。2〜3つの賃貸サイトを常にチェックし、日頃からライバル物件の家賃状況をチェックするようにしましょう。設備などの条件もわかるので、所有物件の強みも把握することができます。
まとめ
今回は、ワンルームマンションの家賃を決める3つの方法について紹介しました。最後にここで紹介した大事なポイントをまとめています。
- ワンルームマンションは経年劣化で家賃が下がる。年平均0.75%〜0.8%の下落が平均
- 信頼できる不動産会社を見つけて相談して家賃を決める方法もある
- 賃貸サイトでライバル物件の相場を知り設定することもできる
- 適正な家賃設定は安定した賃貸経営につながるのでとても重要
ここで紹介したようにワンルームマンションの家賃を決める方法は「築年数で下げる」「不動産会社に相談」「賃貸サイトで比較」の3つです。これからワンルームマンション経営を始める方は、これらの設定方法を把握し、事前にシミュレーションも立てるようにしましょう。
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