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スワップポイントが高い通貨とは?FX会社ごとにスワップポイントを徹底比較!

「スワップポイントが高い通貨はどれなのかな?」

など、日本円で銀行預金をしても利息がゼロどころか手数料でマイナスになってしまう時代ですが、海外の高金利通貨で保有しておけば高い金利を受け取ることができます。

特に、FXを利用して、高金利通貨を対円通貨ペアとして買っておけば、手数料がほとんど掛からずに実質的な金利であるスワップポイントを受け取ることができます。

今回は、スワップポイントの基本について簡単に説明した上で、スワップポイントが高い通貨を大手FX会社4社で徹底比較していきます。

スワップポイントについて簡単におさらい!


スワップポイントが高い通貨について見ていく前に、「そもそも、スワップポイントって何だろう?」という基本的なことについて軽くおさらいしておきましょう。

スワップポイントとは、ある2国間の通貨を売買することによって生じる金利調整金のことです。

金利が高い方の通貨を買うとスワップポイントを貰うことができ、逆に金利が低い方の通貨を買うとスワップポイントを支払う必要が生じます。

例えば、日本円はゼロ金利通貨である一方、アメリカドルは高金利通貨となっています。つまり、ドル円の場合は、ドルを買うとスワップポイントを貰うことができ、ドルを売る(円を買う)とスワップポイントを払う必要が出てきます。

スワップポイントとは、FX取引で貰える金利のようなものだと抑えておけば問題ありません。

FXでスワップポイント目的の投資を行う最大のメリットは、手数料の安さにあります。銀行で海外預金をしようとすると、ぼったくりとも言える高い手数料が取られますが、FXではほとんど手数料が掛からずにスワップポイントを享受することができます。

スワップポイントの概要やスワップポイント投資をするメリットについてさらに詳しくは、こちらの記事(ID2)をご参照ください。

また、スワップポイントの税金については、こちらの記事(ID7)をご参照ください。

スワップポイントはFX会社ごとに異なる点に注意!


スワップポイントが高い通貨について見ていく前に、一つだけ注意点を抑えておきましょう。

FXのスワップポイントや銀行の海外預金といった外国通貨を扱う金融商品は、金融機関によって金利が異なることには注意が必要です。

つまり、FXのスワップポイントは、FX会社ごとに異なります。また、スワップポイントは日々変動しているため、どのFX会社がスワップポイントで有利であると一概に言うことはできません。

このため、スワップポイント投資を行う際には、いくつかのFX会社を比較した上で行うようにすることがおすすめです。

スワップポイントが高い通貨をご紹介!


「じゃあ、スワップポイントが高い通貨って具体的にどの通貨なんだろう?」と思いますよね。

対日本円でのスワップポイントが高い通貨について政策金利と、FX会社の中でも口座数・取引量が多い4大FX会社(DMM FX、GMOクリック証券、YJFX!、みんなのFX)で比較すると、次の表のようになります。

  政策金利 DMM FX GMOクリック証券 YJFX! みんなのFX
アメリカドル(USD) 1.75% 48~144 43~138 45~138 45~144
イギリスポンド(GBP) 0.75% 45~135 31~96 22~75 40~135
カナダドル(CAD) 1.75% 40~120 36~111 33~105 40~120
南アフリカランド(ZAR) 6.50% 11~48 9~36 10~40 12~48
トルコリラ(TRY) 12.00% (取り扱いなし) 33~135 (取り扱いなし) 45~174
メキシコペソ(MNP) 7.50% (取り扱いなし) 7~24 (取り扱いなし) 10~30

※いずれも対日本円(JPY)との1万通貨あたりの買いスワップポイント。
※スワップポイントの値は2019年12月の範囲。
※GMOクリック証券の南アフリカランド、メキシコペソは1万通貨あたりに変換して表示。

4大FX会社のスワップポイントを見てみると、同じ通貨であってもスワップポイントの間に差があることが分かることかと思います。

なお、この表を見ると、「スワップポイントではアメリカドルが一番多いんじゃ?」と思うかもしれませんが、これは1万通貨あたりのスワップポイントです。例えば、アメリカドルを1万通貨買うには約110万円必要となる一方で、南アフリカランドは約7.5万円で済みます。スワップポイントは政策金利に比例します。

それでは、スワップポイントが高い通貨について詳しく見ていきましょう。

アメリカドル(USD)

アメリカドル(USD)は、言わずと知れた世界の基軸通貨です。

世界三大通貨はドル・ユーロ・円ですが、ユーロと円は安定性があるもののゼロ金利である点がネックとなる中で、ドルだけが高金利通貨です。

短期的なFXトレードにおいても、スワップポイント目的での長期投資においても、アメリカドルはFXで最も人気のある世界最強通貨となっています。

他のスワップポイントが高い通貨はリスクを抱えていることが多いため、初心者がスワップポイント目的で投資をするなら、アメリカドルから始めることをおすすめします。

イギリスポンド(GBP)

イギリスポンド(GBP)は、イギリスで使われている通貨です。ドル・ユーロ・円に次ぐ取引量世界第4位の主要通貨となっています。

イギリスは、2016年にEU脱退問題(ブレグジット)で揺れたこともあって、2016年には大幅なポンド安に見舞われました。

2017年から2019年の期間には非常に安定した値動きとなっており、スワップポイントを安定して貰える高金利通貨となっています。

ただ、2019年12月12日の総選挙で保守党が勝利したことでイギリスのEU脱退への道筋が付いたことから、再びポンド安になるリスクには注意が必要です。

カナダドル(CAD)

カナダドル(CAD)は、カナダが発行している通貨です。先進国・資源国通貨の代表格であり、オーストラリアドル(AUD、豪ドル)・ニュージーランドドル(NZD、NZドル)と並ぶ高金利通貨となっています。

カナダドルは、かつては豪ドル・NZドルと比べると価格変動リスク・金利ともに小さい傾向がありましたが、近年は豪ドル・NZドルよりも金利が高くなっていることからスワップポイントが貰いやすくなっています。

南アフリカランド(ZAR)

南アフリカランド(ZAR)は、ハイリスク・ハイリターンの途上国・高金利通貨の代表的通貨です。

南アフリカランドの政策金利は6.50%とアメリカドルの約4倍となっており、高いスワップポイントを受け取ることが可能です。

ただ、通貨そのものが暴落するリスクを抱えていることもあり、ある程度の投資経験がない場合にはおすすめできません。

トルコリラ(TRY)

トルコリラ(TRY)は、2019年現在、最もリスクが大きい高金利通貨の一つです。「GMOクリック証券」や「みんなのFX」で取引することが可能となっています。

ただ、トルコは通貨危機に揺れており、スワップポイントは高いものの、いつ通貨価格が暴落しても不思議ではありません。

「こんなにスワップポイントを貰えるなら、手を出すのもアリなんじゃ……」と思ってしまうかもしれません。しかし、トルコリラ円は、この5年間で通貨価値が3分の1にまで大暴落しています。

例えば、100万円分のトルコリラ円を買っていたとしましょう。1年間保有してスワップポイントを10万円程度受け取れたとしても、トルコリラ円が大暴落して半値になってしまえば、元金は50万円まで目減りしてしまいます。これでは元も子もありません。

メキシコペソ(MNP)

メキシコペソ(MNP)は、メキシコで使われている通貨です。「GMOクリック証券」や「みんなのFX」で取引することが可能となっています。

メキシコペソも、トルコリラと並ぶハイリスク・ハイリターン高金利通貨となっています。

スワップポイントがたくさん貰えるとしても、初心者はハイリスク通貨には下手に手を出すべきではありません。仮に投資するにしても、失っても構わないお金で少額投資するに留めておくべきです。

まとめ


今回は、スワップポイントの基本について簡単に説明した上で、スワップポイントが高い通貨について見てきました。

投資初心者がスワップポイント目的で手掛けるべき通貨はズバリ、アメリカドルです。アメリカドルは絶対的に安全な通貨でありながら、高いスワップポイントを受け取ることができます。

南アフリカランドやトルコリラ、メキシコペソなどは、アメリカドルと比べて高いスワップポイントを受け取ることができます。しかし、暴落リスクを抱える途上国通貨であり、いくらスワップポイントをたくさん貰えたとしても、通貨自体が暴落してしまっては元も子もありません。

将来的に、多くのスワップポイントが貰える途上国の高金利通貨を手掛けたいとしても、まずはアメリカドルでスワップポイント投資に慣れていくようにしましょう。

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